ENGINEERカスタマーエンジニア・
ネットワークエンジニアとは

カスタマーエンジニアとは

カスタマーエンジニアとは、クライアント先に訪問し、ITシステムやハードウェア機器の選定・導入・運用・保守・トラブル対応などを行うエンジニアです。イメージしやすい実例としては、オフィスでは複合コピー機、工場では製造機器などのメンテナンスやトラブル対応にくる方などがカスタマーエンジニアに該当します。カスタマーエンジニアの業務は、IT関連の知識やスキルが必要になることは共通しつつも、提供する商品やサービスによってさまざまです。
また、カスタマーエンジニアの業務内容も企業によって異なり、選定からトラブル対応までの一部を担当する場合や、電話対応を行う場合もあります。
なお、カスタマーエンジニアという呼称についても企業によって異なっており、同じような業務内容でも、テクニカルサポートやフィールドエンジニア、カスタマーサポートなどとも呼ばれます。カスタマーエンジニアが行う業務を4つピックアップして説明をします。カスタマーエンジニアがすべてを行うとは限りませんので、あくまでこのような業務が多いということでご了承ください。
1つ目は、ハードウェアの設置業務で、カスタマーエンジニアが導入する商品は、業務効率化などのソフトウェア商品と、オフィス機器や製造機器、ネットワーク機器などのハードウェア商品に大別されます。
2つ目は、ソフトウェアの導入支援で、物理的に商品が稼働できる状態を整えたあとに、ソフトウェアを導入してアプリケーションやハードウェアの商品を使える状態にします。ソフトウェア商品の場合は、導入したハードウェアに各種サーバーのインストールやネットワーク接続を行い、クライアントのパソコンでアプリケーションを利用できる状態を整えます。
3つ目は、運用・保守・トラブル対応で、クライアントに提供した商品が無事に稼働したあとは、定期メンテナンスやアップデート、トラブル対応などをしていきます。万一トラブルが発生してしまった場合は迅速に対応し、システムが滞りなく動くように復旧作業を行います。
また、トラブル対応については電話窓口で受け付けている企業もあり、そのような業務をする職業を、カスタマーエンジニアを呼称している場合もあります。
4つ目は、自社製品の販売促進・営業で、ハードウェア商品に付帯する消耗品がある場合や新製品が出た際は、カスタマーエンジニアが営業活動を行う企業も存在します。
商品の導入のみなのか、電話対応があるのか、営業活動を求められるのかなどは、企業の求人情報に記載されていますので、カスタマーエンジニアとして働きたい方はしっかりと確認するようにしましょう。
カスタマーエンジニアに求められる能力を3つお伝えします。
1つ目は、顧客とのコミュニケーションで、カスタマーエンジニアはクライアント先に長時間滞在しての設置やトラブル対応、定期メンテナンス、営業、電話対応など、顧客とコミュニケーションを取る機会が非常に多くなります。
そのため、的確な意思疎通や顧客の考えを察する能力はもちろん、相手に不快に思われないビジネスマナーや話しやすい雰囲気も持っていたほうがよいでしょう。
2つ目は、自社製品やIT機器の知識で、カスタマーエンジニアには自社製品に対する深い知識が求められます。また、ハードウェア商品を主に販売している企業では重要視されない可能性もありますが、ソフトウェア商品を販売している企業では、IT機器の基本的な知識を持っていたほうがよいでしょう。
3つ目は、トラブルに対応する力で、トラブルが発生したことで、クライアントの業務がストップしてしまう可能性があり、クライアントはいち早いトラブル解消を望んでいます。
そのため、カスタマーエンジニアはトラブルの原因を迅速に突き止め、素早く復旧するように作業をする必要があります。
カスタマーエンジニアの業務は多岐にわたり、企業によって業務内容や呼称も異なっています。カスタマーエンジニアとして働きたい場合は、求人情報をしっかりと確認して、将来的に必要になるスキルや技術まで把握してから動くようにしましょう。また、カスタマーエンジニアは他のエンジニア職と比べて、外に出る機会やクライアントとの接触機会が多い職業です。エンジニアとして働きたいけれど同じ場所で作業を続けることが苦手な方、いろいろな人と関わって仕事がしたい方などに向いていますので、興味を持った方はぜひチャレンジしてみてください。

ネットワークエンジニアとは

ネットワークエンジニアとは、主にネットワークの要件定義、設計、構築、監視、運用、保守といった、ネットワーク関連全般に関わるエンジニアのことです。
ネットワークエンジニアの活躍の場は、インターネットサービスプロバイダや通信会社、システム開発会社などさまざまです。
企業活動では商品やサービスをはじめ、社内システムもWEB化が進み、個人でもネットで繋がることを前提とした生活が一般的です。
ネットワークが快適であることは、今や社会インフラとして不可欠になっており、ネットワークエンジニアの重要性も高まっています。
昨今のクラウド化に伴い、ネットワークエンジニアに求められるスキルは変化しています。かつては、自社内の物理的なネットワーク機器を扱い、ネットワークを構築するのが主流でした。しかし、今後はネットワークの仮想化技術だけでなく、ソフトウェアを用いてネットワークを制御する技術、ネットワーク機器やセキュリティー機器の機能を仮想化して汎用仮想サーバ上で実行する方式などについても、必須の知識・スキルになっていくでしょう。
一方、この先クラウド化が進んでいったとしても、ネットワークの高速化、セキュリティーの高いネットワーク構築の重要性が高まるなどの理由から、ネットワークエンジニアの需要がなくなることはないでしょう。
ネットワークエンジニアの仕事内容とは、担当する範囲で異なりますが、主に次の4つとなりますので、説明します。
ネットワークエンジニアの1つ目は、ネットワークの要件定義で、これは依頼主からヒアリングした要件をチェックし、必要な機器や工数、コスト、スケジュールなどを定義する業務です。要件によってどれだけの負荷が発生するのかを想定し、適した機器と回線速度を定義します。
また、不正アクセスやサイバー攻撃に備えて、徹底したセキュリティー対策が欠かせません。ルーターで制御できるセキュリティーレベルか、またはサーバ内でクローズする要件なのかを定義していきます。
ネットワークエンジニアの2つ目は、ネットワーク設計で、これは要件定義した内容に沿って、ネットワーク機器の選定や必要な回線速度の設計、インフラ設計からクラウド設計までを行います。必要なネットワーク負荷を分析し、その負荷に耐えられるような機器を選定しなければなりません。
障害時の経路変更や起動時に以上なログがないかといったことも実機を使って検証します。
ネットワークエンジニアの3つ目は、ネットワーク構築で、これは設計に基づいて実際に機器を設定してシステムを動作させる業務です。この業務では必要な機器やケーブル類を調達し、接続していきます。
仮想ネットワークの場合は、必要な設定をクラウドサーバに設定する点が物理サーバとの違いです。
構築が終了した段階でテストを行い、必要なネットワークパフォーマンスが期待値どおりにできているか、ボトルネックになっている箇所がないかなどを確認します。
ネットワークエンジニアの4つ目は、ネットワーク監視、運用、保守で、ネットワークエンジニアはネットワークを構築して終わりではなく、その後の維持管理を行う業務も必要になります。
「快適な通信ができているか」「外部からの攻撃がないか」といった点を専門ツールなどを用いて確認することを監視業務といいます。
監視業務はネットワークエンジニアとは別の「オペレーター」と呼ばれる担当者が行うこともあります。監視業務担当者で問題が解決できない場合は、運用・保守を担うネットワークエンジニアなどにエスカレーションし、障害対応に当たっていきます。ネットワークエンジニアとは、快適な通信環境を整えるために必要な業務の大部分を請け負うからこそ、さまざまな能力が必要で、特に主体性・コミュニケーション能力・責任感の3つの能力が求められます。

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